カメラにはいくつか「オート機能」あります。
写真教室などをやっていると、オート(AUTO)と言っても「何がオートなのか?」そして「何がオートじゃないのか?」の区別が付いてない人を時々見かけます。
例えば、
及川:「普段はどんなモードで撮ってますか?」
生徒:「オートです」
及川:「ピント合わせは?」
生徒:「ですからオートですよ」
及川:「オートフォーカスを使っているんですね、では露出はどうしてますか?」
生徒:「???」
と言うような会話になることがあるんです。
今回はそんなAF(オートフォーカス)とAE(オート露出)の違いを理解していない人のために説明します。
AFとAEは全く無関係で、それぞれにオートとマニュアルの切り替えができるので組み合わせが4つあります。
全然難しくないので今回は軽くいきます。
簡単すぎる内容ですから、わかっている方はこの先読まなくても全く問題ありません。
オートってなに?
「オート(AUTO)」とは文字通りカメラが「自動的」にやってくれる機能です。
その反対は「マニュアル」ですね。
マニュアルモードにすると「自分で」なんらかの操作をしなければならなくなります。
だったら「使い方もよくわからないので常にオートでいいんじゃね?」と思う方が多いかもしれませんが、オートは万能ではないのです。
そして知っての通りカメラには色々な機能があるので「自動的に」おこなってくれるといっても、「何を自動的にするのか?」を指示する必要があります。
その中でも特にAF(オートフォーカス)とAE(オート露出)は超頻繁に使う割に、それぞれの区別がついていない人を見かけることがあるので、今回はこの違いについて説明します。
AF(オートフォーカス)
フォーカス(焦点)つまりピント合わせを自動的に行うのがオートフォーカス(Auto Focus)です。
「読んで字の如く」ですね。
「撮影状況に応じて適切なオートフォーカス(AF)のモードを選ぶ」で書きましたが、自動的にピントを合わせをするにも様々な設定があります。
それらは全てオートフォーカス(AF)になります。
そして、マニュアルフォーカス(MF)モードのみが、自分の目で被写体を確認しながら手でレンズを動かしてピントを合わせます。
なので、ピント合わせに関して
・オートフォーカス(AF)
・マニュアルフォーカス(MF)
の2種類があります。
これにはカメラ側でAF/MFを切り替える場合とレンズ側でAF/MFの切り替えができる場合(もしくは両方)がありますので、ご自分のカメラで確認してみてください。
AE(オート露出)
ここまではピント合わせに関してオートかマニュアルかの話でしたが、AE(オート露出)はピントとは全く関係ありません。
露出のことを英語でExposureと言います。
つまり、AE(Auto Exposure)とは露出を自動的に決定することです。
これも「4つの露出モードを理解してカメラがどのように明るさを調整しているのかを知る」ですでに説明済みですね。
自動的に写真の明るさを決めるモードは大きく分けて3種類
・プログラムオート
・絞り優先オート
・シャッタースピード優先オート
がありました。
他にもカメラの機種によってはシーンモードやフルオート(緑マーク)などもありますが、それらのモードも全てカメラに任せているのでAE(オート露出)になります。
そして、マニュアル露出(M)モードだけが写真の明るさを自分で設定するモードでした。
マニュアル露出(M)では、絞り・シャッタースピード・ISO感度の露出の3要素全てを自分でコントロールします。
と言うわけで、露出(写真の明るさ)を決めるモードにも
・オート露出(AE)
・マニュアル露出(M)
の2種類があります。
ただ「4つの露出モードを理解してカメラがどのように明るさを調整しているのかを知る」でも書いているように、「オート露出(AE)」のモードにもたくさんの種類があります。
それらの各露出モードの名前がカメラに表示されているため、カメラや説明書には「オート露出(AE)」という文字をあまり見かけないのがAFとAEを混同してしまう原因の一つではないでしょうか?
AFとAEは文字もかなり似てますしね。
というわけで整理すると、
・オート露出(AE)+オートフォーカス(AF)
・オート露出(AE)+マニュアルフォーカス(MF)
・マニュアル露出(M)+オートフォーカス(AF)
・マニュアル露出(M)+マニュアルフォーカス(MF)
の合計で4つの組み合わせができることになります。
例えば僕の場合、写真を撮る時の設定を聞かれたら
・水中撮影の時には露出はマニュアルでピント合わせはオートで
・陸上撮影の場合には露出はオートでピント合わせもオートで
というような答え方をします。
まとめ
今回はかなりあっさりした内容だったのですぐに理解できたのではないでしょうか?
・ピント合わせにオートフォーカス(AF)とマニュアルフォーカス(MF)がある
・露出(明るさ)合わせにオート露出(AE)とマニュアル露出(M)がある
・それぞれは全く関係ないので組み合わせは4つ存在する
注意
この記事ではわかりやすさを優先していますので、必ずしも正確な表現をしていないことや、あえて説明していない部分などもありますのでご了承ください。