しゃんぽ【富士山五合目 自主研修(2021年6月15日)】

しゃんぽ

今回は仕事ではなく、自己研修として富士山五合目を歩いてきました。

教材的な環境や見る機会の少ない植物など、撮りたい写真があったので良い機会となりました。

 

スバルライン沿いの森

スバルライン(有料道路)は50年ほど前に作られたようですが、道路両脇の森が開拓により開けて陽が当たるようになったので、陽樹であるカラマツが新しく森を形成しつつあります。

カラマツの奥には本来の極相林であるシラビソの森が広がっており、森の遷移が視覚的にわかりやすく、良い教材だと思います。

 

木の根

富士山は1万年ほど前の噴火により現在の形となり、その後、溶岩上に土ができて植物が根付いています。

1万年は長いと思われますが、地球の歴史から考えると極めて短い時間ですので、あまり多くの土はありません。

そんな訳で、木の根が血管のように地表を這っています。


この下は溶岩の岩盤になっているので、根が入ることができずに横に広がっています。

溶岩で出来ているので、水はけが良く、富士山には川もありません。

 

凍裂

標高2000mほどになると冬場の気温はマイナス20℃くらいまで下がります。

ここまで気温が下がると、木の幹の中にある水分が凍結して膨張し、木が割れてしまいます。

「凍裂」と呼ばれる現象ですが、これも寒い地域ならではの現象です。

 

苔と雫

前日に雨が降り、朝のうちは苔に水滴がついているだろうと予測して、マクロレンズで狙っていました。

 

ツバメオモト

ツバメオモトは開花の期間も短めで、観察や撮影ができるチャンスが少ないです。

また、ガイド中にはカメラを持っていない場合がほとんどなので、このタイミングで撮影できてよかったです。

あと数日で開花しそうですね。

 

ハクサンシャクナゲ

ハクサンシャクナゲの新芽が勢いよく上に伸びてきていました。

 

マイヅルソウ

マイヅルソウは開花し始めていました。

 

フジハタザオ

フジハタザオも目立ってきました。

 

ベニバナイチヤクソウ

ベニバナイチヤクソウは今にも咲きそうですが、まだ蕾です。


地面を覆っているのはコケモモです。

 

コケモモ

そのコケモモは開花が始まっています。

 

ツマトリソウ

早くから花が見られるツマトリソウの花はもう終盤です。

 

 

コアカミゴケ

コアカミゴケの密集地帯を発見。

 

ミヤマハンショウヅル

こちらも見つけるとちょっと嬉しい、ミヤマハンショウヅル。

 

と、仕事ではないので思う存分に楽しみつつ写真を撮りまくってきました。

帰りには一緒に行ったメンバーとランチ。

御食事ふるさと

地元ではちょっと有名な「ふるさと」に行ってみることに。


カツ丼で有名なお店ですが、この感じだとカツ丼を注文するしかないですよね(笑)。


もちろん美味しいので問題ないですが。

 

まとめ

今回は仕事一切なしの完全なプライベートで富士山五合目を楽しむことができました。

仕事も面白いですけど、たまには自分のペースで歩きながら、ゆっくり写真を撮るのも楽しいですね。

まさに「しゃんぽ」な一日でした。