今回の「思い出の一枚」は「適当に撮ったら意外と良かった一枚」です。
この写真は沖縄本島の「山田ポイント」で撮影しました。
「山田ポイント」は恩納村にあるボートダイビングのポイントです。
水深も浅めで安全に様々な生物を見ることができるので、一般的なFUNダイビングだけでなく体験ダイビングでもよく使います。
さらに海がシケ気味でも潜れる場合が多いので、ガイドとしても大変ありがたいポイントなのですが、内湾性のポイントということもあって透明度が若干悪いことが多いのだけが難点です。
そういう理由から、どちらかというと生物ウォッチングの要素の強いポイントで、写真を撮る場合にもマクロレンズの方が色々と楽しめる被写体が多いです。
では、「なぜフィッシュアイレンズをもちこんだのか?」と言うと、本当は同じ港から出港するボートで真栄田岬に潜るつもりだったからです。
真栄田岬は透明度も高いことが多く、ワイドレンズでも色々と楽しめますのでゲストからのリクエストもあって真栄田岬に潜るつもりでした。
ですが、当日はやや海がシケ気味で、船長の判断でより安全な「山田ポイント」に潜ることになったのです。
もちろん山田ポイントでもワイドレンズで撮影できる被写体は色々あって楽しいのですが、透明度だけはどうすることもできません。
この日も雨ではありませんが、天気も今ひとつで水中はどんよりした感じでした。
始めのうちはクマノミなど比較的写真映えするような被写体を撮っていましたが、「そろそろ上がろうか」と言う時に眼下にあったテーブルサンゴを適当に撮ってみたら思いの外いい感じになったので、構図と露出を整えて何枚か撮影しました。
Nikon D7000 & 10.5mmフィッシュアイ (マニュアル露出,f/5.6,1/200,ISO100)
簡単に撮影した割にはなかなか良い雰囲気になったお気に入りの一枚です。
ちなみに、このようなシルエット写真にストロボを使おうものなら一気につまらない写真になることが容易に想像できますので注意しましょう。