一時期ブームになったオガサワラカムリの写真です。
沖縄でガイドをしている時に、「ユキンコボウシガニ」という愛称で人気が急上昇したカイカムリの仲間「オガサワラカムリ」です。
カイカムリの仲間はホヤなどを背負ってカムフラージュしています。
この「オガサワラカムリ」は「チャツボボヤ」というホヤを背負っていて、普段はチャツボボヤが密集している場所に隠れてじっとしています。
背負われているチャツボボヤは生きたままなので、他のチャツボボヤの中に紛れてしまえばどこにいるのか全くわかりません。
一つずつツンツンしていくと、たまに感触が異なるのがあって、踏ん張っているのがわかるので見つけることができます。
と、簡単に書きましたが、とにかくチャツボボヤはそこら中にあるので、探すのはかなり苦労します。
運よく見つかったら、少し離れた場所に移動させると、始めは岩などにしがみついて自分がチャツボボヤであることを主張します。
しかし、しばらく観察していると、だんだん落ち着きがなくなってきて、近くのチャツボボヤの密集地帯に移動を始めます。
その時には目や足が見えるので、ちゃんと甲殻類だとわかるような写真を撮るチャンスです。
この写真も何度かトライして撮影することができました。
FUJIFILM S5Pro & 85mmマクロ & ストロボ(マニュアル露出,f/8,1/60,ISO100)
被っている帽子(ホヤ)の形は様々ですが、この写真のように整った形をしていると、ニット帽を被っているようで、まさに「ユキンコボウシガニ」というニックネームは絶妙だと思いませんか?
一時期は大ブームになりましたが、ガイドさんたちの努力によりたくさん見つかるようになると、なんとなく人気が薄れてしまったように思えてしまうのが残念です。
その後、他にも様々な被り物をしたカイカムリの仲間が見つかるようになりました。
それはまたの機会に紹介します。