僕が水中で好きな被写体の一つにケヤリムシの仲間があります。
中でも今回紹介するオオシライトゴカイやイバラカンザシなどはケヤリムシ目カンザシゴカイ科に属しています。
釣り餌にするあのゴカイとは少し分類が違うみたいですが、実は結構美しい種類もいるのです。
ケヤリムシの仲間は筒状の巣を作ったり、サンゴなどに穴を掘って棲み、「鰓冠(さいかん)」というフサフサした器官を出して餌を捕ったり呼吸をしたりします。
その鰓冠が小さな花のようにも見え、色も様々で美しいのでマクロレンズを使って撮影するのが楽しいんです。
僕はあまり凝ったライティングをしたり演出したりするのは好きではありません。
撮影機材もシンプルで、自然の背景を利用して構図を考えるの好きです。
同じ生物(被写体)でも、棲んでいる環境をよくみて、背景にする色などを考えながら撮影するといくらでも楽しめます。
そんな中から今回は真栄田岬で撮影した「オオシライトゴカイ」のお気に入りの一枚を紹介します。
FUJIFILM S5Pro & 85mmマクロ & ストロボ(マニュアル露出,f/5,1/125,ISO100)
小さな花のようにも見えるので、背景がグリーンになるような場所を探して撮影しました。
背景にも花がボケて入るような構図を探すのに苦労しました。
ちなみに、この鰓冠は触ったり驚かせたりするとあっという間に引っ込んでしまいますので、慎重に撮影することになります。
他の写真もちょっと紹介します。
次の写真は一輪の花のようにしたかったので、わざと下の鰓冠を引っ込ませて撮影しました。
FUJIFILM S5Pro & 85mmマクロ & ストロボ(マニュアル露出,f/4.8,1/250,ISO100)
しばらく待っているとまた鰓冠が出てきます。
FUJIFILM S5Pro & 85mmマクロ & ストロボ(マニュアル露出,f/4.8,1/250,ISO100)
こうしてみると一輪じゃない方も悪くないですね。
このように、何度撮っても飽きないですし、水深も浅い場合が多いので、安全にじっくりと撮影を楽しめるからケヤリムシの仲間は被写体として好きなんです。
他にも様々なケヤリムシの仲間がいますので、また紹介したいと思います。