しゃんぽ【富士山五合目 御中道(2019年7月5日)】

しゃんぽ

カメラを持って散歩。

このブログでは「しゃんぽ」と呼ぶことにします。

記念すべき初回のしゃんぽは自然ガイドとして夏山シーズン中に何度か行くことがある富士山五合目。

2019年7月5日の自然ガイドの時に下見として歩く時間があったので、しゃんぽしてきました。

GRIIを持って富士山五合目 御中道を歩く

自然ガイドで富士山五合目に行くと、空き時間に現在見られる植物の下見として一人で歩くことがよくあります。

撮影が目的ではなく植物探しが優先なので、動きやすさを考慮して持参するのは軽くて小さいコンパクトデジカメ。

実際スマホでも十分なのですが、せっかく貴重な高山植物を見る(撮る)ことができるチャンスなので、それなりの画質で記録したいところ。

季節による植物の各ステージを記録しておくことは自分のガイドの基礎力アップにも繋がりますし、データの蓄積は非常に価値のあるものにもなり得ます。

そういう理由から、最近は小さくても画質が良いRICOH GRIIを持っていくことが多いです。

GRIIの特徴はコンパクトボディながらAPS-Cサイズのセンサーを搭載しているので、画質がよく美しいボケが使えること。

フルサイズのイメージセンサー(撮像素子)でなければダメなのか?

レンズは35mm換算で28mm固定の単焦点レンズですが、ズームができないことを欠点とは考えず、構図を決めるために自分が動くことでレンズの特徴を最大限に活かした撮影ができるような工夫を楽しむことができます。

このように何かの機能(GRIIの場合には「ズーム」)を制限された状況で試行錯誤してなんとか撮影をするという作業は、制限された機能の特性を理解できると同時に写真上達の練習にもなります。

とは言っても、今回はあくまでも下見として歩いているので、ガイドの予習として何が見られるかとネタ探しをしながら、良さそうな被写体を見つけた時に少しだけ時間を使って露出や構図などを考えて撮るようにしています。

ただ、これを繰り返していくと、与えられた状況下においてできるだけ短時間で良い写真が撮れるようになる力が身についてくるでしょう。

今回は富士山五合目の御中道を1時間ほど歩いてネタ探しをした中から、お気に入りの写真を紹介します。

当日は曇天だったので、全体的に柔らかい光で撮影できました。

また、写真は全て撮ったままでカメラ内での処理以外はトリミングなどもしていません。(ブログにアップするためリサイズのみしています)

 

マイヅルソウ

RICOH GRII(絞り優先オート,f/5.6,1/160,ISO400,露出補正-0.7)

マイヅルソウは富士山五合目にたくさんあります。

とても小さな花ですが、一つ一つが可憐で可愛らしいです。

また、花が咲いていないのは1枚のハートの葉だけなのに、花が咲いている個体は必ず葉が2枚ついていると言われています。

場所によっては群生しているところもあって見応えがありますが、この時期はまだ咲き始めでポツリポツリと咲いている感じだったので、あえて1株だけ離れているのを選んで撮影しました。

とても小さな花なので、マクロモードを使って限界まで近づいてもこれ以上大きく写すことはできません。

そのため、広角を活かしてワイドマクロ(広角レンズで接写することで背景が広く写るようにする)で撮影しました。

GRIIのようにズームが使えない条件で被写体が小さい場合にはこのような絵作りが効果的だと思います。(スマホでも同じことが言えるでしょう)

 

ハクサンシャクナゲ

RICOH GRII(絞り優先オート,f/5.6,1/120,ISO400,露出補正±0)

このハクサンシャクナゲも富士山五合目を代表する植物で、大きくて群生するのでとても見応えがあります。

緑色の花のように見えているのは若葉ですが、なんとなく花が咲いているように見えたのが面白かったので、密集しているところを狙いました。

花が咲くのはあと2週間後くらいでしょうか?

淡いピンクでツツジのような花が密集した塊がそこかしこでボンボン咲くので、登山道が一気に華やかになります。

 

イワツメクサ

RICOH GRII(絞り優先オート,f/5.6,1/250,ISO400,露出補正-1.0)

イワツメクサはとても小さな花で、数もそれほど多くなく密集もせずに溶岩帯の上にひっそりと咲いています。

花は真っ白ですが、周囲が岩などの暗い色をしている場合が多いので、マイナス側に露出補正をしなければ花が白飛びしてしまいます。

 

ベニバナイチヤクソウ

RICOH GRII(絞り優先オート,f/5.6,1/120,ISO400,露出補正±0,エフェクト:雅)

富士山五合目に咲く花の中では比較的濃い色をした花で、その色を強調するためにGRII特有の「雅」というエフェクトをかけてみました。

まだ咲き始めの時期ですが、日当たりがよく比較的開花の進んでいる場所で撮影しました。

背丈は15cmくらいで、もっと低い場所にたくさん咲いているのはコケモモです。

コケモモ群生の中からにょきっと目立つ花を咲かせている様を表現したくて、かなり低い目線で撮影しています。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

カメラを持って散歩する「しゃんぽ」。

このブログでは基礎知識などの机上の勉強ばかりではなく、たまには外に出かけて実際に気軽に撮影を楽しみながら記事も書いていきたいと思います。

撮影意図も合わせて書くようにしますので、あなたの撮影時の参考になれば幸いです。